高い天井に響く人々の声・・・。
カラン、カランと桶の音。
内風呂が普及する以前には、いわゆる銭湯が地域の社交場であったと言っても過言ではない。
時は流れ、
家に内風呂があることが当たり前になり、若者の中には風呂の入り方さえ知らぬ者がいると、なげく声を耳にした。
そして今、スポーツ感覚で、あるいは心のリフレッシュのために、風呂に出向く人々がいる。
水・・・それは人の心をおおらかにする。
水・・・それは和やかな心を思い起こさせる。
気が付けば、70数年にも及ぶ長い間、水と関わり公衆浴場を見つづけてきた。
我々には、その中で知り得た知識がある。
長い年月の中で培った技術がある。
そして、それが我々の誇りである。